アーカブ

最近いいなと思っている「ワタシの一行」という企画がある。それは著名人、作家それに書店員などが新潮文庫の100冊の中から作品をピックアップして、それぞれお気に入りの一行を冊子やカバーで紹介しているというもの。こんな企画をされたら買ってしまうではないかと思っていたら、あれよあれよと10冊近く購入してしまった。
なんとなくだけれど、最近は新しいものを求めるという意識が低くなっているような気がする。10年前くらいは、インターネットとかそれこそついていかなければいけないものがあったけれど、今はニュースをみてもさほど新しいことはないし、それこそライフスタイルを変えてしまうような斬新さはそんなに期待できない。だからこそ、新しくなくても、興味のスイッチを押される物であれば、人は手に取るし、実は供給する側もかなり準備が整っている状態なのだと思う。
そう言う意味では、まさにこの「ワタシの一行」はこれに当てはまると思う、言うまでもなく小説は現時点ですごい量になっているので、それを循環させる仕組みがあり、消費者がそれを求めればビジネスとして成立する。
個人的には、こういう流れが心地よい。新しいものは多分、これからも必要だし、それを生み出すために働いている人たちもいるけれど、一方で、別に新しいものがなくても十分満足できるコンテンツも選択肢も世の中にあふれているわけだから、それでいいじゃんと。
広告の形もこれをみていて、少し変わってきているのかなとも思う。広告はなんというか、ナビゲーション的な役割で、ただナビゲートするだけではなく、そこに興味を引くスイッチと膨大にあるコンテンツへの選択肢を用意してあげるというか。そんなことを考えていたこの頃。

ワタシの一行
https://1gyou.jp/

そういえばハーゲンダッツもこういうことをしていた。
Haagen Dazs EXPO
http://dekirukana-ad.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/haagen-dazs-exp.html

それに今日みつけた、興味深いアカペラ。
http://dekirukana.hatenablog.com/entry/2013/07/15/193414